「詩のパンフ」より 詩 を 2編
パラシュート考
青木 みつお
パラシュート降下部隊に参加の
女性自衛隊員は緊張した顔だった
一九四四年この基地に行ったぼくは
入営する叔父を父と送った
実は出征を免除されていた
叔父はパラシュート会社の役員だった
いま水陸機動団は米軍と訓練し
高機動ロケット砲システム
揚陸艦のライフル訓練をしている
共同訓練は精鋭部隊づくりだ
女性隊員の真剣な顔つきは
前線に出るという戦争政策に
組みこまれることになる
まもるといいながら攻めるのが軍隊
広く世界を見てほしい
いのち讃歌
浅尾 忠男
生後二ヵ月
白い産衣にくるまって
ねむっている
ときどき
瞳をあけては
また とじる
指をにぎりしめては
また ひらく
向葵(あおい)という名の
曾孫をいだく
米寿をむかえる
ふるえる両手で
いのちをかかえる
青木 みつお
パラシュート降下部隊に参加の
女性自衛隊員は緊張した顔だった
一九四四年この基地に行ったぼくは
入営する叔父を父と送った
実は出征を免除されていた
叔父はパラシュート会社の役員だった
いま水陸機動団は米軍と訓練し
高機動ロケット砲システム
揚陸艦のライフル訓練をしている
共同訓練は精鋭部隊づくりだ
女性隊員の真剣な顔つきは
前線に出るという戦争政策に
組みこまれることになる
まもるといいながら攻めるのが軍隊
広く世界を見てほしい
いのち讃歌
浅尾 忠男
生後二ヵ月
白い産衣にくるまって
ねむっている
ときどき
瞳をあけては
また とじる
指をにぎりしめては
また ひらく
向葵(あおい)という名の
曾孫をいだく
米寿をむかえる
ふるえる両手で
いのちをかかえる