終末期中期 げん
終末期中期 げん
親父が末期ガンを宣告されて
一年が経った
三回の緊急入院 と三回の生還
言葉ではとても言い表せない
いろいろな出来事
誰に向かって
笑っているのかわからない
親父の笑顔
わからない
昨日まで全く別人だった
そんな笑顔に
醒めている自分が怖い
同じ運命を
宿命づけられたとしたら
男の最期は
寂しいものだと
思い知る
だが
それでも
必死な親父を
肯定も出来ず
どうしてもどうにもならず
のたうち回って
ないものを探している
京浜詩派 第220号(2019.12)より
親父が末期ガンを宣告されて
一年が経った
三回の緊急入院 と三回の生還
言葉ではとても言い表せない
いろいろな出来事
誰に向かって
笑っているのかわからない
親父の笑顔
わからない
昨日まで全く別人だった
そんな笑顔に
醒めている自分が怖い
同じ運命を
宿命づけられたとしたら
男の最期は
寂しいものだと
思い知る
だが
それでも
必死な親父を
肯定も出来ず
どうしてもどうにもならず
のたうち回って
ないものを探している
京浜詩派 第220号(2019.12)より