象牙 久保 淫泉
象牙 久保 淫泉
明けやらぬ サバンナに
横たわる 象の屍
ハゲタカもハイエナも まだ気付いてはいない
湿気を帯びた 朝の空気
横たわる屍
牙を抜かれ
横たわる
象牙は
テロリスト達の資金源
やがて 象牙は
中国 日本の闇市場へと 流れて行く
陽が昇り
乾いた風が サバンナを熱くする
気付いた ハゲタカが 屍の上を舞い
嗅ぎ付けた ハイエナもやってくる
砂埃を上げ
先を争って 屍に喰らいつく
屍は骨となり
サバンナの土へと 還っていく
サバンナに夕陽の沈む 彼方
棒グラフの様な
ビルの群が
黒い影を落としている
京浜詩派 217号より
明けやらぬ サバンナに
横たわる 象の屍
ハゲタカもハイエナも まだ気付いてはいない
湿気を帯びた 朝の空気
横たわる屍
牙を抜かれ
横たわる
象牙は
テロリスト達の資金源
やがて 象牙は
中国 日本の闇市場へと 流れて行く
陽が昇り
乾いた風が サバンナを熱くする
気付いた ハゲタカが 屍の上を舞い
嗅ぎ付けた ハイエナもやってくる
砂埃を上げ
先を争って 屍に喰らいつく
屍は骨となり
サバンナの土へと 還っていく
サバンナに夕陽の沈む 彼方
棒グラフの様な
ビルの群が
黒い影を落としている
京浜詩派 217号より