「ヒミツ」 豊 公子 (京浜詩派216号より)
「ヒミツ」 豊 公子
「私は老衰で死にたい」と娘
「それが『夢』かい」 と私は笑った
娘はかすかに顔を緩め
肩をすくめて二階へ上って行った
「命」を考えながら台所を片づけ
「ひと時」が流れた
ふと「時間」…これが「命」
どこかで聞いた言葉に
気恥ずかしくなった
私の「持ち時間」
使い方を考えた
私の幸せのために使いたい
私の幸せ?
それは「ヒミツ」
(ニュース「あつぎ・九条の会」今年八月号 初出作品)
「私は老衰で死にたい」と娘
「それが『夢』かい」 と私は笑った
娘はかすかに顔を緩め
肩をすくめて二階へ上って行った
「命」を考えながら台所を片づけ
「ひと時」が流れた
ふと「時間」…これが「命」
どこかで聞いた言葉に
気恥ずかしくなった
私の「持ち時間」
使い方を考えた
私の幸せのために使いたい
私の幸せ?
それは「ヒミツ」
(ニュース「あつぎ・九条の会」今年八月号 初出作品)