刹那の出来事 げん (京浜詩派216号より)
刹那の出来事 げん
それは あっと言う間の一瞬の出来事だった
僕等は今日も
誰もが時々笑い
時々お互いを横目でみながら
否応なくまっすぐ進み
否応なく幸せそうに
じゃれ合うように
今日と違う明日を夢想することもなく
進んでいた
そこに
どいてください!
叫ぶように後ろから突っこんでくる塊
誰もが子羊にように道を開け
振り返ると
その姿は
裸足の少女だ!
少女は長い髪をたなびかせ
ただひたすらに人々の真ん中を
疾風の如く突き進む!そのまま
交差点で点滅する信号も無視して
突き進む!
おお!
驚嘆を残して
少女は横断歩道を白黒の鍵盤のように駆け上がり
ほのかな香りを残して
そのまま
空高く 消えていった!
あまりにも鮮やかな
現実なのか非現実なのかの区別もつかない
一瞬
あまりにも儚い刹那の出来事
それは あっと言う間の一瞬の出来事だった
僕等は今日も
誰もが時々笑い
時々お互いを横目でみながら
否応なくまっすぐ進み
否応なく幸せそうに
じゃれ合うように
今日と違う明日を夢想することもなく
進んでいた
そこに
どいてください!
叫ぶように後ろから突っこんでくる塊
誰もが子羊にように道を開け
振り返ると
その姿は
裸足の少女だ!
少女は長い髪をたなびかせ
ただひたすらに人々の真ん中を
疾風の如く突き進む!そのまま
交差点で点滅する信号も無視して
突き進む!
おお!
驚嘆を残して
少女は横断歩道を白黒の鍵盤のように駆け上がり
ほのかな香りを残して
そのまま
空高く 消えていった!
あまりにも鮮やかな
現実なのか非現実なのかの区別もつかない
一瞬
あまりにも儚い刹那の出来事