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学者有識者は今出番       野上 敏和

学者有識者は今出番  野上 敏和


大震災から六年
福島の被災者子どもたち
安全です安全です
科学者が叫んだ原発事故
子どもたちに
忍び寄る恐怖

甲状腺がん一五二人と
異常事態の発表があった
一〇〇万人に一人が発症という
確率の病

学者は語った
放射線の影響とは考えにくい と
広島・長崎での被爆者への
対応とおなじ
御用学者・科学者
どうして

アスベストの危険性
その危険性は早くから指摘されていた
厚生省国のお抱えの学者
安全です危険ではありません

公害犠牲者の拡大に
この御用学者が係わる
放射能汚染 工場公害
車の排気ガスは無視・好意的
子ども達の喘息は増えつづける

豊洲市場への移転
環境基準の一〇〇倍のベンゼン検出
学者は語る地上は安全と

学者の権威はないモラルもない
科学者は真理の追究
国民の前に虚偽を語ってはならない
有識者の信頼を失ってはならない

科学者諸君 真実を語れ
評論家諸君 真実を語れ
人類に愛情をもちましょう



京浜詩派 第219号より

テーマ : 詩・ポエム
ジャンル : 小説・文学

音信不通の棄民   野上 敏和 京浜詩派 第218号より

音信不通の棄民   野上 敏和



地震の詳細届かず
原発の被災知らされず
原発の爆発知らされず
自治体も住民も
テレビの報道で知らされる
二日間三日間放射能を浴びる

テレビ報道に学者が解説
安全です 直ちに影響はありません
自然界にも放射能はあります
バナナにも放射能はあります

今、福島現地には調査にも来ない
学者も来ない大学研究機関も逃げた
医者も逃げた マスコミも逃げた
多くの被災住民子どもたちは
置き去りにされた
政府報道だけが国民に流れる

甲状腺異常が広がる
政府医療関係者は語る
原発との関連性はうすいと
それでも甲状腺異常者は急増
あの人は「福島は安全です 抑えました
オリンピックは安全」と言い放った

福島の人々は訴え続けている
必死に訴え続けている
政府機関は無視を続ける
新聞テレビも無視を続ける
福島住民は棄民 見捨てられた

生きる権利は 子どもたちの命は
福島住民の声を聞き伝えるのは 私
小さな声を聞きとるのは 私
原発再稼働は進む
学校では原発被災を教えない
被災児へのいじめは広がる
              2017年1月



音信不通の棄民   野上 敏和 京浜詩派 第218号より

テーマ : 詩・ポエム
ジャンル : 小説・文学

差別と共に生きる自分  野上敏和 (京浜詩派216号より)

差別と共に生きる自分  野上敏和

私は朝鮮生まれである
カラスケ・ロスケ・チャンコロ
抑圧者の立場で育って
何の不思議も感じていなかった

引揚者となり貧困生活
朝鮮人は廃品回収業と
密造酒
此処でもクラスで朝鮮人が出てくる
差別が出てくる

一九六〇年代企業での合理化が
本格化していく 民青対策会議
公然と開かれ組合漬しが始まる
差別攻勢が赤裸々に進められる
闘う労働組合の姿はほぼ
消えていく

能力主義・成果主義の
評価制度が頭を出してくる
利益は自分の手で 自らを削る
無能者の恪印者は排除追放           
人間の感性は薄れていく

ストレスは極度に進行 心の病
企業の合理化はさらなる進化
利益の追求 人間ではなく株券に

企業人の感覚は日常的に合理性の追求
生活保護受給者―税金の無駄
年金受給者―若者の負担
医療機関―年寄りのたまり場

自民党議員「枯れ木に水をやるようなものだ」
社会保障制度の高齢者対策の考え
三分の一のよい子どもが育てばよい
三分の一の有能な労働者がいればよい
日本的経営戦略が定着究極の差別

差別社会は極度に進む
他人のミスは蜜よりあまい
差別は自らを支える
何百何千とある差別を探し
自らを支える 今

二〇一六年七月三一日

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平静から闘いへ     野上敏和

平静から闘いへ  野上敏和

京浜詩派 第212号より  平静から闘いへ  野上敏和

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ジャンル : 小説・文学

迫る恐怖の日々 野上 敏和

迫る恐怖の日々 野上 敏和

迫る恐怖の日々    野上 敏和    「京浜詩派 211号」より

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ジャンル : 小説・文学

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