化け物屋敷   きみ あきら

化け物屋敷           きみ あきら


国家支配権力の奇怪さ
すっかり思い知らされた 
茄子をトマト 南瓜を西瓜 ならまだいい
海が山だ 鳥が蛇だ そう言えと鋭い目つき

国家支配権力って尋常じゃない
太陽は東に沈み 満月は常に中天 宵闇がない
世界がまるで違う
反論は通じない

国家支配権力は化け物に変り果てた
人間に戻れなくなり 墓堀りもぐらに変貌
最後のあがきが始まり 
バリケードの土嚢ばかりが山積みされる

戦争法をむしり取った筈の化け物
自衛隊を南スーダンに連れて行ったが
新鋭の武器を晒らしたまま戦争が出来ない
憲法九条がまだ生きていることに歯ぎしり

戦争法を生殺しには出来ぬ
幸い自衛隊は災害で国民に馴染みが深い
九条の後ろにきちんと正座して戴こう
国民投票で勝つ憲法づくりだと 汗だくだく

正論の返答に悉く窮する
国家支配権力が追い詰められ
あせり いらだち もがく
化け物屋敷で 極刑主義の治安維持法を握りしめ
物見せてくれるわ 形相を変え ほざいている

パチンコ屋で 居酒屋で
戦争で殺されてたまるか とささやき合えば
誰でも構わぬ しょっ引くという戦法にでた 
国民の政府批判が怖いと
でっち上げた共謀罪 正気の沙汰ではない



京浜詩派 第219号から

テーマ : 詩・ポエム
ジャンル : 小説・文学

家に帰りたいが   きみ あきら

家に帰りたいが   きみ あきら

腕時計は 机から転げ落ちたのだろう
泥まみれになっていた
午後三時五九分を指して止まっている
六年前の三月十一日 津波に襲われた時刻だ

避難解除が決まった翌日 町に戻って見る
家は傾き どの壁も亀裂がひどく入り ぶざまだ
テレビ・洗濯機・冷蔵庫が横倒しになり
食べ物とネズミやハクビシンの糞で黴臭い
建て直しか 咄嗟に心身が堅く
冷水を浴びたようであった

道路は復興されたが
日々の食材に必須のスーパーは潰れたまま
病院の再開は難しいという
帰る準備希望の町民は五七〇人で人口の三%以下
これでは地域での暮らしが成り立たない

放射能汚染も気にかかる
持参した線量計で測ってみる
毎時0・24㍃シーベルトを示すではないか
雨水の溜まった所では5・0以上ある
正常値範囲地域の三倍近くから百倍を越えている
これで除染は済んだと言えるのか
依然と高く 帰れる数値ではない

妻と二人の子ども
帰宅を楽しみにしているが
重なった悪条件を話さねばならないか
仮設住宅への帰り
政府への怒りが俄かにこみあげて来る

さらに此の上 町民への避難解除は
賠償や支援の打ち切りとセットのようだ
長く悲惨な生活を強いられ
苦しみのどん底であえいでいる人々を尻目に
思わく付きの計画をくだす政府

町民不在の行政措置
政治への不信感と憎悪がつのるばかりだ




家に帰りたいが   きみ あきら 京浜詩派 第218号より

テーマ : 詩・ポエム
ジャンル : 小説・文学

虫けら     きみ あきら

虫けら     きみ あきら

温暖化のせいか
地球の至る所に 
たちの悪い虫けらが増えてくる
安穏と暮らすのが難しくなった

たちが悪いといえば
TPPづくりの虫けらが現れ
太平洋の沿岸一帯に侵入しようとしている
市場を気ままに羽ばたき 臭い麟粉をまき散らす
アメリカ型の新種らしい

遺伝子組み換えをはじめとして
多様な作物を持ち込んでくるようだが
コメ・小麦や牛・豚肉から鮭・うなぎ・ホタテ 
さらにノリや茶に至るまで
日本の貴重な品々を喰い荒そうとしている

慾に目がくらんだ虫けらども
貪欲な食いっ気にまかせ 
大きな舌を伸ばしてくる
うす穢いよだれを垂らしながら

日本の伝統的技能で磨かれた特産品にも目をつけ
地方ならではの魅力的な衣料・繊維から木材・家具
ひねりつぶすように 下手物を押しつけてくるだろう

TPPづくりの虫けらどもの目玉がふえ
闇に濁った光りを放ち始めた
黴臭い薬・機械屋の虫けら 医療市場に食い込み
金融業の虫けら 農民が貯めた百兆の金子に目が眩み
泥まみれのゼネコン虫けら五輪のあぶくゼニを狙う

臭い麟粉をまき散らし
世界を股に稼ぎまくる巨大多国籍企業の虫けらども
毒針を使い 蠢き
おいしい市場をどれもこれも麻痺させ
いずれ日本経済の主権を乗っとろうと牙を磨いている
 
虫けらどもは 積み上げられた札束しか見えないのか 
どの国家も民も 全くその視野に入らない
アメリカでさえ 九十九%の民が その餌食になった
日本の明日が案じられる


京浜詩派 217号より

テーマ : 詩・ポエム
ジャンル : 小説・文学

南アルプス   きみ あきら (京浜詩派 216号より)

南アルプス   きみ  あきら

 

 

時速五〇〇㌔

南アルプスを さらりと潜り抜け 

夢の超特急リニア新幹線

東京大阪間をわずか一時間

航空機なみで走ります

 

虹色の夢が膨らむ

東京・名古屋・大阪間は身近な通勤圏

お国訛りが日々に溶け合い

七千万の人たちが交わり暮らす

おおらかな巨大都市が生まれます

 

絵空ごとが

国家予算の一割にもなる九兆円 

政府は早くも認可

景気をあげようとエンジンをふかす

危ない借金での 相も変わぬ大型公共事業

 

 

 

喜んだのは財界 特に大手ゼネコン

約一六㌔トンネルを掘る東京外環道で

一、二兆円は当分稼げるとほくそ笑んでいた矢先

三〇年にも及ぶ公共事業なら倍近くは膨らむと睨む

虎視眈々 政治家への裏口が忙しくなる

 

南アルプスだけでも約五〇㌔のトンネル

掘崩せば地下水や河川が枯れ

膨大な残土の運搬で騒音・振動・排気ガス公害

その上南アルプスには活断層が数多いが

環境アセスはないがしろ

 

地震による災害時の乗客の安全確保

人の暮らしなどどこ吹く風

リニアは電気エネルギーの喰いつぶし魔 

収支など一顧だにしないアベノミクス

またもや暴走し始めた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

牝狐  きみ あきら

牝狐 きみ あきら

牝狐  きみ あきら  「京浜詩派 211号」より

テーマ : 詩・ポエム
ジャンル : 小説・文学

危ないお墨付き  きみ あきら

危ないお墨付き  きみ あきら

危ないお墨付き  きみ あきら 「京浜詩派 210」より

テーマ : 詩・ポエム
ジャンル : 小説・文学

しらを切る       きみ あきら

しらを切る    きみ あきら 京浜詩派 第209号
しらを切る きみ あきら  「京浜詩派 第209号」より

テーマ : 詩・ポエム
ジャンル : 小説・文学

目を閉じて きみ あきら

目を閉じて きみあきら



京浜詩派208号より 「目を閉じて」 きみ あきら

テーマ : 詩・ポエム
ジャンル : 小説・文学

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